【航空機事故】エールアンテール148便墜落事故について
概要
- 日付:1992年1月20日
- 航空会社:エールアンテール(Air Inter)
- 使用機材:A320-111(機番:F-GGED)
- 乗員乗客:
- 乗員:6名
- 機長:Christian Hecquet(42歳)
- 副操縦士:Joël Cherubin(37歳)
- 乗客:90名
- 犠牲者87名
- 出発地:リヨン・サン=テグジュペリ国際空港(フランス)
- 目的地:フランスのストラスブール国際空港(SXB:LFST)
エールアンテール航空148便は、フランスのリヨン・サン=テグジュペリ国際空港を飛び立ち、順調に水平飛行とストラスブール国際空港に現地時刻19:00過ぎごろに、ベクターをもらいVOR/DME RWY05アプローチを行い、Circling Appアプローチで着陸予定でした。
目的地の天候は、小雪で低シーリングでしたが計器飛行で飛行し着陸するには十分な天候でした。
しかし、エールアンテール148便は、1992年1月20日現地時刻19:20分ごろ、目的地空港から南西に16kmほどにある、ヴォージュ山脈の麓(高さ:2,620ft:800m)に激突してしまいました。
事故原因
事故調査委員会によると、パイロットのFCU : Flight Control Unitの入力ミスによる、CFITであるとされました。
当時、パイロットは降下角「3.3°」で進入しようと計画をしておりましたが、誤って「33°」をFCUに入力してしまいました。
これにより、Final Approach中にも関わらず、降下率が3,300fpmも出ており、山肌に激突してしまいました。
当時のA320のFCUの構造上、「HDG-NAV Mode」と「TRK-FPA Mode」は同じボタンを使用しており、それが間違いを生み出しやすい設計でした。
パイロットは「TRK-FPA Mode」降下角を指定して降下したかったのに、「HDG-VS Mode」のままになっており、それに気がつかずにFCUに「33」を入力してしまいました。
なぜ、両パイロットともこの大きな降下率に気がつかなかったのかは謎ですが、当時使用されていた航空機にはGPWSが搭載されておりませんでした。
また、副操縦士が機長に対して運航に必要のない無駄話をしており、これも事故の原因の一つであると考えられています。
まとめ
もし、GPWSがこの機体に取り付けられていたら、この事故は避けられていたかもしれません。
フランス航空局は、この事故を皮切りにGPWSの搭載を義務付けました。
また、Airbus社は、誤入力防止の為FCUのスイッチを見直し、これ以降に発売される機体に変更を加えました。
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【参考文献】
- 「エールアンテール148便墜落事故」(2019年9月21日 (土) 13:19 UTCの版)『ウィキペディア日本語版・英語版』