【空の交通整理役】空の秩序を保つ航空交通管制官という仕事
突然ですが、2018年1月から12月までの1年間で、成田空港での総合着陸回数をご存知ですか?
正解は、約255,000回に及びました。これで1日あたりの着陸回数を求めてみると、699回も飛行機が着陸していることになります。
さらに1978年からの累計は、600万回着陸に迫ろうとしております。
パイロットが飛行機を操縦しているかもしれませんが、管制官の許可なしに着陸することができないのです。
そんな、空の安全を守っている航空管制官について色々な面から見ていきましょう。
管制塔:日本一高い管制塔はどこにあるの?
空港の敷地内で一番高い建物は、管制塔(タワー)ではないでしょうか。
日本には、全国で97箇所も空港もあるそうです。そんな空港の中で、日本で一番高いタワーを持っている空港はどこでしょうか?
それは、東京国際空港(羽田空港)にあるタワーが115.7mで日本一です。
ちなみに日本の空港のタワー高いランキングは:
- 羽田空港:115.7m
- 成田空港:87.3m
- 中部国際空港:86.8m
です。
日本一高いタワーがわかりました。では、世界一高いタワーはどこでしょうか?
世界で高いタワーランキングは:
- タイのスワンナプーム国際空港:132.2m
- マレーシアのクアラルンプール国際空港:130m
- アメリカのハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港:121.3m
- 羽田空港:115.7m
このようになっております。羽田空港のタワーの高さは世界第4位の高さです。
管制塔は飛行機が見えやすいように360度ガラスで覆われております。そんな羽田空港のタワーから、富士山はもちろんのこと、東京ディズニーリゾートの花見が毎晩のように見えるそうです。
天気が許せば横浜の花火大会も見えるようです。
タワーの1つ下の階も全面ガラス張りになっており、イベントなどで解放されることがあるので一度タワー見学に行ってみてもいいのではないでしょうか。
航空管制官:とは?
飛行機が飛ばない日はありません。なので、空港も休みがありません。なので、航空管制官は、チームを組んで交代制で勤務にあたり週末も空の安全を守ってくれているのです。
空だけでなく、空港内を走る車のコントロールや飛行機をトーイングしている車の安全も守っているのです。
なので、24時間体制の空港などは夜勤もあります。
公務員なので、北海道から沖縄まで数多くある空港のうち、どこに勤務するかはわかりません。数年に一度移動もあるのです。
航空管制官:なる方法は?
現在航空管制官は全国で約1900人ほどいらっしゃいます。毎年約80人ほどが新規で採用されておりますが、その枠に対し千数百人ほどの希望者で殺到しているほど人気が高いようです。
管制官は国土交通省の職員なので、空港に勤めている訳ではありません。また、航空会社にも属していないので、飛行機のチケットの割引も受けられないのが残念ですね。
航空管制官になるには、試験に通過し採用後、航空保安大学校で約1年間の基礎研修を行います。
その後、全国の空港や航空交通管制部へ配属されます。そこで、各機関の特色を踏まえた研修が行われます。
その過程が修了したら、技能試験を受け合格すると晴れて航空管制官に任命される仕組みになっております。
航空管制官:お給料は?
お金の話は下世話かもしれませんが、公務員なので給料が公表されております。
国土交通省によると、4年生大学を卒業後、職歴なしで採用され、晴れて羽田空港で管制官として発令された方だと、229,200円だそうです。
この他に夜勤手当、ボーナス、航空管制手当、夜間特殊勤務手当、休日給が支給されます。
まとめ:
空の安全を守っている管制官は大人気なようですね。
FlightRadar24などをみているとわかるかもしれませんが、飛行機が東西南北から来るのにファイナルアプローチで、ぴったりと等間隔で並ぶのを見ると気持ちがいいものです。
到着機の間に丁度1機分の隙間をわざと作って、出発機を出してあげたりと技を見ることができます。
管制官の顔は普段は見ることができません。毎日空を飛んでいたり、航空無線を聞いていると、声やイントネーションに特徴的な管制官の方の声は覚えてしまうものです。
声だけでその管制官の容姿を想像するという、ロマンがそこにあるのかもしれないですね。