【PIREP】着氷のパイロットレポート

【PIREP】着氷のパイロットレポート

もし、今飛行していて翼やウィンドシールドに、着氷が始まったらどのように「PIREP」を出しますか?

着氷の強度や速度によって、分類されているのをご存知ですか?

また、それは何段階に分かれていますか?

自分の中で、どのぐらいの着氷の強度や着氷レートがあったら、どのような分類に当てはまるか、目安は持っていますか?

今回は、米国のAIMに着氷時のPIREPの出し方の方法が載っているので、ご紹介します。

【Trace】

氷が目視できるようになる状態で、氷が溶ける速度よりも氷ができる速度の方が若干勝る状態。

外翼への着氷は、毎時6mm(1/4 inch)未満。着氷状態が悪くなる前に、パイロットは脱出を検討しなければいけない。

防除氷装置を使用しなくても1時間未満なら耐えられる。

【Light】

除氷装置をたまに使用すれば、機体への着氷を最低限に抑えられる状態。

着氷の速度は、毎時0.6〜2.5cm(1/4 inch to 1 inch)程度で外翼に着氷。

パイロットはこのエリアから脱出する事を考えなければならない状態。

【Moderate】

比較的頻繁に除氷装置を作動させれば、機体への着氷を最低限に抑えられる状態。

着氷の速度は、毎時2.5〜7.5cm(1 to 3 inches)程度で外翼に着氷。

パイロットは、一刻も早くこのエリアからの脱出を考えなければならない状態。

【Severe】

防氷装置では、着氷を防げない状態。

通常着氷しないエリアへの着氷も確認でき、防除氷装置の後ろ側にも着氷が認められる。

着氷の速度は、毎時7.5cm(3 inches)以上で外翼の防除氷装置がついていない場所に着氷。

すぐに脱出しなければいけないと規制されるレベル。

まとめ

着氷の分類は、全部で4種類でした。

ご存知でしたか?

これは、米国の定義で、日本では特に定義が決まっていないので、米国の定義をそのまま使用しているようです。

今回の分類を覚えたり、メモをしたりして実際に着氷状態になった際には、正しいPIREPを出してあげられるようにしましょう。

 

【関連記事】

【参考文献】