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【A320|SOP】フライト前の準備と確認事項

【A320|SOP】フライト前の準備と確認事項

パイロットが朝ショーアップして、2人でその日のフライトに関係することを確認する必要があります。

その一部が「SOP:Standard Operating Procedures」として、決められているので、それらの項目を書かれている順番でご紹介します。

1. Technical Condition of the Aircraft

まず始めに、自分その日に担当する機体は何号機なのかをスケジュール表などで確認します。

多くの飛行機は、どこかしらに不具合が発生していることが多いです。

安全運行に関係する重大な問題が発生しているのであれば、その機体を使った運航はされませんが、棚の角のひび割れなどちょっとしたことであれば、「deferred defect list」というものに記載され、すぐには修理されませんが、次にその機体を使う運航乗務員や客室乗務員がどこに不具合が発生しているのかわかるようにしてあります。

更に「MEL:Minimum Equipment List」というものがあり、ある条件が揃っていれば、その装置や装備が壊れていてもいいというものもあります。

基本的にどの装備も十分に使える状態ならいいのですが、たまたま壊れたところが離島などで整備基地がなかったりしたら、飛行機を整備できるところまで飛ばして移動させたりしなければなりません。

そんな時に、MELを適用して運航をしたりします。

そのMELの影響などで、フライトプランが通常とは違うものになるかもしれないので、まず一番はじめにその日使う機材の状態の把握から始めます。

2. Weather Briefing

次に気になるのは天候です。

「出発空港」「エンルート」「到着空港」などの天候や、揺れやすい高度などの把握が大切です。

Icing Condition」もできるだけ避けて飛行したいですし、どうしても通過するのであれば最短の時間で通過できるようにプランを立てる必要があります。

必要であればルートの変更やエンルート高度の変更が予測されます。

また、滑走路が凍っていれば「Landing Distance」が伸びますし、除雪などで滑走路2本中1本が封鎖されていると、Holdingの指示が来るなどするので、あらかじめ余計に燃料を積んでいかないといけないです。

ウェザーブリーフィングに含むべきもの:

  • 出発空港の天候:現況、予想(滑走路の状態や離陸直後の状況も含め)
  • エンルートの気温や風など重大な影響を与えそうなもの
  • 目的地や代替空港の「Terminal Forecasts」
  • 目的地の天候:現況、予想
  • Pilot Reportsなど集まってきている使える情報

3. NOTAMS

「NOTAMs」によって、いつもの飛行ルートが使えなかったり、ILSアプローチができなかったり、タクシールートが変更されたりオペレーションに直接的に関わってくるものです。

グルービングの有無などで、着陸滑走距離が変わってくることにより、安全に着陸するには滑走路長が足りないこともあるでしょう。

4. GPS Primary Availability (If Installed)

「RNP1」「RNAV (GNSS) approach」「RNAV(RNP)」を行うにあたって、「RAIM/AIME」は24個以上の人工衛星が使用できる状態であることを監視してくれています。

もし「RNAV(RNP)」「山岳飛行」「使える人工衛星が24個未満」の時など必要ならば、「Ground-Based Predication Program」を使ってオペレーションができるか確認しましょう。

5. Flight Plan and Operational Requirements

エアラインの場合、会社のディスパッチャーがその便のフライトプランを作成し、運航乗務員がそれを見て確認します。

フライトプランで確認すること:

  • ルート
  • 飛行高度
  • 飛行時間
  • 燃料:最大離陸重量、最大着陸重量以内で収まるか

キャプテンの責任で確認すべきこと:

  • 正しくフライトプランがファイルされたか
  • 燃料がプランのルートで足りるか

6. Optimum Flight Level

エアバス社は、「QRH : Quick Reference Handbook」で「Optimum Flight Level」の表を提供しています。

機体の「Gross Weight」が何トンの時は、どの高さで飛行したら一番燃費が良いかを教えてくれている表です。

この高度から逸脱すればするほど、燃費が悪くなってしまいます。

どのぐらい高度がずれて飛行すれば、どのぐらい燃費が悪くなるかの目安として:

高度差(Optimum FLと比べて) 燃費の悪化
4,000ft Below Optimum FL 5%
4,000ft Below Optimum FL 10%以上

7. Fuel Requirements

【Computerized Flight Plan Check】

通常フライトプランを作成するソフトによって、必要搭載燃料が自動的に算出されます。

しかし、その値が何らかの影響で間違っていては致命傷になるので、パイロットは「QRH:PER-FPL-FLP-QFP-40 Flight Planning M.78」にある表を使用して、本当に今回も間違いがないか確認作業をしてあげましょう。

【Fuel Transportation】

必要であれば「Tankering Fuel」を搭載するかどうかを検討します。

「Tankering Fuel」とは、もしA空港での燃料値段とB空港での燃料の値段を比べた時に、A空港の方が明らかに安いのであれば、行きと帰りの分をA空港で積んでしまった方が安上がりになることもあります。

飛行機は燃費を大切しますので、なるだけ無駄な燃料は搭載せず身軽にいけば、それだけ燃費が向上します。

なので、エアラインでは必要最低限の分の燃料しか搭載しないことが多いですが、もし値段の関係上メリットがあるのであれば、より多くの燃料を搭載することもあるのです。

「Tankering Fuel」を搭載する時の注意点としては:

  • 燃費が悪くなるので、どうしても消費燃料が増えてしまう
  • Flex Tempが低くなってしまい、エンジンが比較的早く磨耗する
  • ブレーキの磨耗
  • 上昇に時間がかかる
  • Optimum FLが下がり、燃費が悪くなる

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