飛行機の燃料の値段の調べ方知ってる?セスナ1時間の燃料費は?

国土交通省の統計によると、2019年の日本で登録されている飛行機の総数は1,383機だったそうです。

一方アメリカ合衆国で登録されているジェネラルアビエーションの機体総数は、213,375機と日本の約154倍の数です。(統計出典:statista)

それだけ、アメリカの方が日本より飛行機が身近にあると言えるでしょう。

日本人にお馴染みのハワイやグアムでも、小型機を使った遊覧飛行の会社が人気です。

しかし、遊覧飛行の乗客としてではなく、自分が操縦する機体で遊覧飛行をしたいと思ったことはありませんか?

もし、FAAの自家用操縦士免許を取得しているのであれば、ハワイやグアムだけではなく、米国本土の有名観光地などで飛行機をレンタルして、家族や友人と楽しいひと時を送ることができるでしょう。

そんなときに気になるのが、飛行機の燃料代金ではないでしょうか。

今回は、アメリカで飛行機をレンタルした時、どのぐらいの燃料代金がかかるのかシミュレーションしてみたいと思います。

飛行機の燃料代金はどうやって調べるの?

今回は、日本人の観光先のベスト5にランクインするカリフォルニア州サンディエゴにある、サンディエゴ国際空港で給油することを想定します。

燃料の値段の目安を知るには、AirNav.comというサイトで知ることが可能です。

まず、トップページの「Airoport Information欄」に空港の4レターか3レターを入力します。

今回の場合、サンディエゴ国際空港なので「KSAN」か「SAN」を入力します。

そして、「Get Airport Infromation」をクリックすると、サンディエゴ国際空港の情報が記載されたページに進みます。

そのページの中で、下の方にスクロールをしていくと、

このような「Fuel Providers」という燃料を供給してくれる会社の一覧が載っている箇所があります。

サンディエゴの場合、「Signature Flight Support」と「Crownair Aviation」という2社が燃料を供給してくれているようです。

右側にある「Fuel Prices」の欄を見ると、それぞれの燃料タイプ別に1ガロンあたりの値段が決められています。

セスナ172などの小型ピストン機は、AVGAS 100LLを使用していることが多いですが、飛行機の取扱説明書に記載されている燃料を給油するようにしましょう。

「Crownair Aviation」の燃料欄に記載されているFSは、「フルサービス|Full Service」の略で、給油を燃料会社の人がおこなってくれます。

一方SSは、「セルフサービス|Self Service」で、自分で給油をすることになります。

日本でいうところの、車のガソリンスタンドのセルフサービスを飛行機バージョンにしたという感覚でしょうか。

セルフサービスの方が人件費が低く抑えられる分、1ガロンあたり30セント安いようですね。

2つの会社の燃料代金を比べると、それぞれ「$7.37」と「$5.74」と差が大きいです。

「Crownair aviation」で燃料を入れる方が、1ガロンあたり$1.63(110円計算で179.3円)も違います。

しかし注意点として、Crownair aviationで給油する場合はサンディエゴ国際空港ではできません。

最寄り(約10km北東)にあるモントゴメリー・ギブス・エグゼクティブ空港(KMYF)で給油が可能です。

大きな国際線が運航する空港よりも、国内線だけのローカル空港の方が燃料代金が安いことがあります。

逆に高いこともあるので、周辺の空港のどこで給油するのが一番お得かを調べてみるといいかもしれませんね。

セスナ172をレンタルしたら、どのぐらいの燃料代金になりそう?

自家用操縦士の免許を持っていれば簡単に計算できる問題かもしれませんが、今回は実際にどのぐらいの燃料代金がかかるのか見積もってみましょう。

想定として、自分を含め友人4人で標準大気の日に、4,000ft(1,219メートル)で遊覧飛行をセスナ172Sモデルで1時間程度行うと、どのぐらいの燃料を消費するのか計算してみましょう。

燃料を消費するフェーズとその量を1つずつ上げていきます。

  • エンジンスタート、タクシー、テイクオフ:1.4ガロン
  • 4,000ftまで上昇:1.5ガロン
  • 4,000ftを109ノットで遊覧飛行(1時間目安):8.5ガロン

よって、合計は「11.4ガロン」消費することになります。

「Signature Flight Support」を利用するとなると1ガロン$7.37ドルなので、合計約$84(9,242円|1ドル110円計算)となります。

まとめ

約9,200円の燃料代にくわえ、セスナの1時間のレンタル代金や保険代金を含め約$200(22,000円|1ドル110円計算)だとすると、約3万円ちょっとでいい経験や思い出ができます。

この料金を4人全員で割り勘すると、一人当たり8,000円弱となりますね。

日本では滅多にできない経験や思い出に加え、パイロットは今回のフライトタイムをログブックにつけることもできるでしょう。

このの計算により、飛行機をレンタルすることが、少し現実味を帯びてきたのではないでしょうか。