
CMV:Converted Meteorological Visibilityってなに?
「CMV」って聞いたことがありますか?
これを知っていると、RVRが通報されていなく、天気が悪い時に着陸ができるかどうかが関わってきます。
CMVとは?
「CMV」とは、「Converted Meteorological Visibility」の略で、日本語では「地上視程換算値」と呼ばれております。
ある一定の条件の時だけ使用でき、Landing Minimaを満たしているかどうかを判断するときに使います。
大抵の場合、RVRが通報されていなくても地上視程は通報されています。
その地上視程に変換値を乗算し、出てきた数字(メートル単位)がLanding Minima以上であれば、着陸に支障はないと判断できます。
飛行場でどの灯火が運用されているか否かや、昼間なのか夜間なのかなどの違いで必要な地上視程が変わってきます。
こちらの表をご覧ください。
航空灯火 | 変換値 | |
昼間 | 夜間 | |
ALS & REDL | 1.5 | 2.0 |
REDL | 1.0 | 1.5 |
上記以外 | 1.0 | none |
略語の意味
- ALS:Approach Lighting System (進入灯)
- REDL:Runway Edge Lights(滑走路灯)
表のように、「ALT」と「REDL」が両方とも、点灯していて昼間のときは、「地上視程」1.5倍することができます。
ex) 例えば、ある空港にCAT Iのストレートインランディングを昼間にする予定で、その空港のNOTAMなどで「ALT」と「REDL」の不具合は一切報告されておらず、その空港でのLanding Minimaが、RVR600必要なときCMVに変換するならば、地上視程はどのぐらい必要でしょうか?
答えは、この条件の元では、地上視程400mあればLanding Minima以上であると言えます。
400m x 1.5 = 600m (CMV換算)
CMV換算ができる条件とは?
RVRが使えなければ、いつでもCMVへの換算ができるわけではありません。
次の3つの条件が揃ったときに、初めてCMVへ換算してLanding Minima以上か以下かの判断ができるようになるのです。
- Landing Minimaの判断をするとき
- CAT I精密進入と非精密進入の直線進入
- RVRが使えない時(RVR最大値1,800m以上の時も含む)
まとめ
いかがだったでしょうか?
このように、条件が揃ったときに初めてRVRからCMVに変換することができます。
着陸のみで、離陸の最低気象条件には適用できないので注意が必要です。
