
パイロットのカバンの中で一番大切なものってなんだろう?
空港でパイロットがキャリーケース をコロコロしているのを、見たことがありますか?
黒っぽいキャリーケースや、銀色のアタッシュケースのような立派なものがあります。
あの立派なカバンの中に入っているもので、一番大切なものは何だと思いますか?
今回は、パイロットの鞄の中に入っているもので、一番大切なものは何かを紐解いてみましょう。
早速答えになりますが、ANAの元キャプテンの井上博さんによると、一番大切なものは次の3つだそうです。
何はともあれ、私たちパイロットにとって大切なのが、「ルートマニュアル」だ。これはジェブセン社がほぼ全世界のエアラインに配布している。
機長!〜飛行2万1456時間、きたえた翼に乗って〜(井上博)廣済堂新書
ルートマニュアルがないと、飛行機はどこをどのように飛べば安全かわからないです。
最低安全高度などを守ることにより、安全が担保されます。
それから、「飛行機の運用規定」。これはあまりにも膨大な量になるため、航空機に備え付けになったが、必要なものは抜粋して持っている。
機長!〜飛行2万1456時間、きたえた翼に乗って〜(井上博)廣済堂新書
エアバス式A320の運用規定は、メインのもので数百ページにもなるものが5冊もあります。
このほかにも補足の資料や、会社ごとの規定などもあり、知らなければならない規定ばかりです。
また、過去の先輩方が犯してしまった失敗から、新たに規定が増えます。
現在では、PDF化されタブレットなどで閲覧できるようになりましたので、紙で印刷する必要がなくなりました。
そして、「オペレーション・マニュアル」。いわば、会社の規定だ。
機長!〜飛行2万1456時間、きたえた翼に乗って〜(井上博)廣済堂新書
会社としてどのように安全を追求していくのか書いてあるので、その会社で飛ぶ以上、その会社の規定に従わなければなりません。
当然、転職すればまた新たな規定を覚えなおして、それに従って乗務することになります。
ほぼ全てが頭に入っている状態まで落とし込みますが、それでもたまにうっかりしてしまう時などに備えて、どこにどのようなことが書いてあるのかは分かるようにして、忘れてしまった時はすぐにそのページが開けるようにしている人が多いです。
まとめ
いかがだったでしょうか?自分の予想通りでしたか?
私は、免許類なのかと思いましたが、違ったようです。
3つが1番とは引っかかるところがありますが、「ルートマニュアル」「飛行機の運用規定」「オペレーション・マニュアル」の3点だそうです。
確かに、法律的には免許が必ず必要ですが、上空で免許を無くしても、ルートマニュアルなどがあれば、安全に着陸することができます。
もし生きて戻ることができれば、免許など再発行の手続きでいいのかもしれませんね。
今回は、パイロットのカバンの中で一番大切なもののご紹介でした。
ちなみに、ほかにどんなものが入っているのか、Captain Joeさんが紹介してくれています。
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