【本気でパイロットを目指す人】飛行機の勉強をするには何がおすすめ?
PHAKとは?
こんにちは。今回は、本気でパイロットを目指す人に向けての記事になります。
結論から言ってしまうと、飛行機のパイロットになるための知識を得るのに、一番おすすめはPilot’s Handbook of Aeronautical Knowledge(PHAK)がおすすめです。
本のタイトルがとても長いので、略してPHAK(ピーハック)と呼ぶ人が多いようです。
利点は?
- 無料
- 信頼性が高い
利点の1点目は、誰でも無料でPDFファイルが手に入れられることです。全17章からなる膨大な貴重な資料を無料で手に入れることができるのは大きいのではないでしょうか?
インターネット上で無料でPDFファイルが上げられているので、それをダウンロードして、タブレットやパソコンで閲覧も可能ですし、必要ならば、何百ページにもなりますがプリントアウトしてファイルすることも可能です。
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紙で勉強をしたい人のために、米国Amazonなどで製本されたものが販売されております。原価は印刷代だけなので分厚い本でも1500円ほどで購入できます。
2点目は、信頼性の高さです。無料というので、誰かが適当に書いた本だと思うかもしれませんが、そんなことはありません。
米国が国として発行しているものなのでとても信頼性が高いです。
本の中にもソースはどこから来たとか、研究結果などがしっかりと記載されているので、信頼性が高いと言えるのではないでしょうか。
日本でしかパイロットの勉強をしたことがない人は、PHAKを知らない人が多いようです。AIM-Jという本を参考に勉強している人が圧倒的です。
国土交通省の資料によれば、平成25年12月の段階での日本のエアラインパイロットの人口は5,686人なのに対して、米国では約28,000人と5倍近い人数の差があります。
しかし、アメリカや世界のパイロットでAIM-Jを読んでいる人はごく僅かでしょう。飛行機を生み出したライト兄弟の母国アメリカで空を飛ぶ人のバイブルがPHAKです。
ただ単純に考えて、PHAKの方がより多くの人に読まれていると言えるでしょう。また、英語で書かれているので世界中のパイロットに読まれている本です。
AIM-Jが悪い本だというわけではなく、日本の空の飛び方がとても詳しく書いてあります。
なので、世界的なパイロットの常識をPHAKで頭に入れつつ、日本での飛び方を勉強するためにAIM-Jを活用してみてはいかがでしょうか。
ただAIM-Jの知識しか知らない人と比べて、PHAKも知った上でAIM-Jの内容を読むと、より深い知識レベルになることでしょう。
AIM-JとPHAKを比べてみると:
章 | AIM-J | PHAK |
1 | 航空援助施設 | Introduction of Flying |
2 | 航空交通管制一般 | Aeronautical Decision-Making |
3 | 飛行場におけるATCプロシージュア | Aircraft Construction |
4 | IFRによる出発 | Principle of Fight |
5 | エンルート | Aerodynamics of Flight |
6 | IFRによる到着 | Flight Controls |
7 | 緊急操作 | Aircraft Systems |
8 | 航空気象 | Flight Instruments |
9 | 安全対策 | Flight Manuals and Other Documments |
10 | 航空法規の主旨 | Weight and Balance |
11 | 情報及び資料 | Aircraft Performance |
12 | 用語の解説 | Weather Theory |
13 | Aviation Weather Services | |
14 | Airport Operations | |
15 | Airspace | |
16 | Navigation | |
17 | Aeromedical Factors |
このようにAIM-Jに対して、PHAKの方が章立てが多いです。より広範囲に渡った勉強ができると言えるでしょう。
欠点は?
PHAK欠点を挙げるとすると2点あります:
- 全て英語表記
- アップデートが数年に一度

1つ目は全て英語で書かれていることです。多くの日本人にとって、英語を読むことはとても苦痛かもしれません。
しかし、パイロットには英語力が求められております。入社試験でもパイロットの英語学力はTOEIC600~650点相当求められております。
ただ英語の勉強をするために、英語のテキストを読み進めるのではなく、PHAKを読むといいでしょう。
英語力がつくのと同時に、飛行機の知識が身につく絶好のチャンスですし、パイロットになろうとモチベーションが高い時に、飛行機の勉強ができることはとてもプラスになるのではないでしょうか。
2つ目は本の更新が数年に1度になってしまうことです。AIM-Jだと、半年に1度更新されますが、PHAKは数年に一度のアップデートです。
現在最新のPHAKは2016年に作成されたものです。その前のものになると、2008年です。なので約8年間は間が空いてしまっております。
まとめ:
日本の航空業界にどっぷり浸かってしまうと、視野が狭くなってしまうこともあるでしょう。
もっと周りを見渡して、世界をみてみると新たな発見があることでしょう。
今回ご紹介した、PHAKは無料でダウンロードでき、ソースも信頼性が高いので、今すぐにでもダウンロードして中身を見てみてもいいのではないでしょうか。
わかりやすく図や写真もたくさん載っているので、英語が苦手な方でも、理解しやすくなっていると思います。