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【後方乱気流】の回避とパイロットが出来ること5選!

【後方乱気流】の回避とパイロットが出来ること5選!

前回の記事で、Wake Turbulenceはどのような条件で発生して、どんな時より強い力を持ち、その特性がどのようなものなのかを学びました。

参考:【後方乱気流】翼端渦流の恐怖を知り安全な飛行を心がける!

今回は、そんなWake Turbulenceを回避することができる唯一の人物である、パイロットができることを5点ご紹介します。

1. 目視で回避

航空機の操縦を行なつている者(航空機の操縦の練習をし又は計器飛行等の練習をするためその操縦を行なつている場合で、その練習を監督する者が同乗しているときは、その者)は、航空機の航行中は、第九十六条第一項の規定による国土交通大臣の指示に従つている航行であるとないとにかかわらず、当該航空機外の物件を視認できない気象状態の下にある場合を除き、他の航空機その他の物件と衝突しないように見張りをしなければならない。

航空法 第七十一条の二 操縦者の見張り義務

航空法第72条の2でも、外部監視をしなければいけないと書かれています。

まず出来ることは、外を見て飛行して避けることでしょう。

後方乱気流は空気の渦なので、目に見えないことが厄介なことです。

雲や霧、地上付近で工場から出る煙や塵が渦巻きのように形成されていないか確認することで、目には見えない後方乱気流の存在に気がつくことができるでしょう。

2. ATCの指示に従う

ATCの指示に従って飛行することは当たり前ですが、その指示を守ることにより得られるメリットがあります。

まず、離着陸時に許可を出す時は、後方乱気流の影響をなるべく受けないようにインターバルを設けて許可が発出されます。

後方乱気流区分というものが設けられており、「J」「H」「M」「L」と最大離陸重量の制限で、合計4つに分けられております。

基本的に、ATCは離陸や着陸の許可を出す前に、先行機と後続機の間隔が区分によって違いますが、2〜4分以上とって許可を出してくれます。

そのほかにATCからの有益な情報や手助けは:

  1. 他機の情報
  2. 必要な指示
  3. 必要ならVisual Approach Clearanceの許可

です。これらの情報や指示を使うことで、少しでも安全に飛行することができます。

3. 重い航空機を識別する

後方乱気流が強くなる条件は、「Heavy」「Clean」「Slow」です。

参考:【後方乱気流】翼端渦流の恐怖を知り安全な飛行を心がける!

条件の1つ目の重たい航空機を見分けることができれば、強い後方乱気流に対して準備ができるでしょう。

日頃から飛行機が大好きで、機体の一部を見るだけでどんな機体で、大きさがどのぐらいであるかわかれば有利です。

しかし、空を飛んでいると先行機は遥か先を飛行していて豆粒のようにしか見えなかったり、雲中飛行だと飛行機を目視することができなかったります。

そんな時でも役に立つのが、他の機体のATCに耳傾けることです。

重たい航空機には、Call Signに「Heavy」や「Super」などつけられています。

これらがつけられている航空機が、自分の先行機であるならより慎重に後方乱気流を避ける努力をしなければならないとわかるでしょう。

4. Glidepathを守る

特に大きい機体を操縦するパイロットに言えることですが、Glidepathを守ることは後続機に対して大事な事です。

後方乱気流は、自分の操縦する機体の軌跡の下側に500ft~900ft沈み込んでいます。

もし、大型機を操縦するパイロットがGlidepathを高めにアプローチしていると、後続機がGlidepathを守って飛行してきたら、丁度後方乱気流の影響のあるエリアに入ってしまい、着陸まで大きな揺れが続いたり、最悪操縦不能になる恐れがあります。

正しいGlidepathを守るには、ILSのGlide Slopeがあるのであれば、それを利用してもいいですし、PAPIがあればその施設を利用するのも1つの手でしょう。

両方とも利用できないのであれば、1nm:300ftの法則を使うといいでしょう。

この法則を使うと、接地点から1nm進むごとに300ftずつ高度処理をしていけば、概ね3°のPathになります。

ex) 10nm = 3,000ft , 5nm = 1,500ft , 1nm = 300ft etc

5. 小型機でのテクニック

自分が操縦する航空機が、小型機であるほど後方乱気流の影響を大きく受けやすいです。

後方乱気流は風に流されるので、地上だけでなく上空の風向きを注意しておくといいでしょう。

平行滑走路がある空港などは、隣の滑走路にアプローチする航空機からの後方乱気流が風に流されて影響を受けることがあります。

自分達が先行機の風下にいるのか、風上にいるのかはとても重要なことです。

平行滑走路がない空港では、先行機の後方乱気流だけ気にかけておけばいいでしょう。

もし、先行機を目視で確認できているのであれば:

  • 先行機が通過したglidepathの少し上を飛行する。
  • Touchdown pointへの視線を先行機より上に持っていく。それにより、先行機より奥側に着陸できる。
  • 余裕があり、先行機のタッチダウンポイントが分かるのであれば、それに合わせて自分のtouchdown pointを調整する。(着陸の際タイヤから煙が出るのでそれも参考にする)

そして、ビジュアルアプローチをしているのであれば、Radarで先行機の位置を確認したり、Radarが付いてない機体であればATCに先行機との間隔をアップデートしてもらったり、先行機の対地速度を聞き、間隔を調整することもできるでしょう。

まとめ

後方乱気流は空気の渦なので、目に見えないことが恐ろしいです。

しかし、目に見えないものでもその傾向を知り、正しい行動を取る事で回避することができるのです。

さらに、上級になると自分の操縦する航空機が他の機体に与える影響にまで配慮することができるようになるでしょう。

過去にも「アメリカン航空587便」など、後方乱気流の影響で墜落している機体もあるので、しっかりとした対応が取れるかどうかが、事故を起こすか未然に防ぐかの境目でしょう。

【参考文献】

 

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