ドップラーライダーとは?【ドップラーレーダーとの違いは?】
ドップラーライダー:Doplar Lidar
ドップラーレーダーはレーダーで観測しておりましたが、「レーダー」ではなく、「レーザー(赤外光)」により風向や風速を観測する方法があります。
これをドップラーライダーと呼んでおります。
ドップラーライダーはそれほど新しいものでもなく、羽田空港では1997年から運用されています。
ドップラーライダー(Doplar Lidar)のLIDARとは、「Light Detection and Ranging」の略です。
ドップラーレーダーに非常によく似ていますが、ウィンドシアーを感知するのに「レーダー」を使用するか「レーザー」を使用するかの違いがあります。
ドップラーレーダーと比べて
ドップラーレーダーと比べてのメリットは、分析能力の向上や、機材がより小型で軽量化されているため、軽飛行機への搭載も可能になりました。
また、リモートで計測することができたり、従来型の風向風速計では計測できなかった上空や前方の離れた地点の計測が可能です。
レーダーではなく、波長の短い光を使用しているので、晴天時などの空気中に水分がないときでも、空気の動きの観測が可能なことが大きな違いでしょう。
ドップラーライダーは大気中の目には見えない浮遊粒子を捉えて、風の動きを調べることができます。
しかし、逆に大気に水分が多いと光が減衰してしまい、観測が困難なため、晴天時にはドップラーライダーを使用し、降水時にはドップラーレーダーを使用することで、全天候時にウィンドシアーなどの検出が可能となりました。
ドップラーライダーの観測範囲
レーザー出力によって違いますが、一般的に普及しているドップラーライダーの観測可能な範囲は、水平距離で最大10km程度となっています。
ちなみに、アプローチ中の航空機に対してのレーザーポインターの照射事件などが発生していますが、ドップラーライダーの光は、目に見えない近赤外を使っているので、上空を飛行するパイロットの目などの安全も考慮されています。
【参考文献】
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