【マニフォールドプレッシャーゲージ】←この長い名前は一体何もの?
「マニフォールドプレッシャーゲージ」という言葉を聞いたことがありますか?
この長くて噛みそうな名前の計器について、今回は見ていきましょう。
マニフォールドプレッシャーゲージ
エンジン出力の調整は、スロットルで行われております。
どのぐらいのパワーが出ているかは、マニフォールドプレッシャーゲージで確認することができます。
マニフォールドプレッシャーゲージは、燃料と空気の混合物が送り込まれた、吸気マニフォールド内の圧力を表示します。
スロットルを前に押し出せば、より多くの燃料と空気が燃焼室に送られ、マニフォールドプレッシャーは高くなり、結果より多くの出力を得ることができます。
スロットルを前に出せば圧力は高まり、逆に引けば圧力は低下します。
もし、地上などでエンジンが回転していない時は、マニフォールドプレッシャーゲージは外気圧の値を指します。
例えば、海面付近にある空港で、標準大気の状態の日には、29.92″Hgを示すことでしょう。
そして、エンジンスタート時には外気圧よりも低い値になります。
アイドルで12″HG程度になることでしょう。
マニフォールドプレッシャーゲージの色分けと注意点
- 緑色のアーク:ノーマルオペレイティングレンジ
- 赤色の線:マニフォールドプレッシャーの最大上限値
どんな回転数の時でも、マニフォールド圧の限界値を超えてはいけません。
マニフォールド圧を超えてしまったら、シリンダー内の圧力も超過してしまい、最悪故障してしまいます。
すぐには故障しないかもしれませんが、何度も繰り返すとシリンダーの構成パーツにガタが来て、エンジンの寿命が短くなってしまいます。
マニフォールドプレッシャーが高くならないように、必要ならばrpmを調節して圧力を下げてあげましょう。
上昇などマニフォールドの圧力を高くしていく時は、特に注意が必要です。
rpmとマニフォールドプレッシャーの調整
先ほど、マニフォールドプレッシャーの限界値を超えてはいけないと触れました。
では、rpmとマニフォールドプレッシャーを、同時に調節してあげなければいけない時はどうしたらいいのでしょうか?
「マニフォールド圧」と「プロペラの角度」を調整する順番があります。それは:
パワーを足す時
rpmを増やしてから、マニフォールドプレッシャーを調整。
- プロペラレバーを押し出す→スロットルを押し出す
パワーを減らす時
rpmを減らす前に、マニフォールドプレッシャーを減らすこと。
もし、rpmを先に減らしてしまうと、マニフォールド圧が高くなり限界を超えてしまうかもしれないです。
- スロットルを引く→プロペラレバーを引く
特に注意が必要なのはラディアルエンジンで、マニフォールドプレッシャーが低い時に、Max rpmにならないように注意してあげないと、ダメージを受けることがあります。
まとめ
上昇するには、プロペラレバーからのスロットルの順番に操作をして、降下する時には、スロットルからのプロペラレバーの操作になります。
間違って操作しないように、イメージトレーニングをしておくといいでしょう。
TCASなどが発動して、とっさに上昇して避けなければならない時に、どっちのレバーが先に操作するのかもたついていては危険です。
【参考文献】
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