
【飛行機のエンジン】パワーセッティングとEPR(イーパー)
エンジンの種類によって、出力をEPR(イーパー)で表示するタイプがあります。
EPRは、ピストンエンジンのマニフォールドプレッシャーと同じようなものです。
EPRは、エンジンの吸気されるエリアの気圧とタービンから排気されるエリアの気圧の差を表しています。
例えば、EPRが1.296ということは、「インレットエリア:排気エリア」は、「1:1.296」という状態です。
なので、言い換えればEPRは、エンジンに吸気した空気を標準に対して、エンジンがどの程度の仕事をしているのか表しています。
EPRを使っているエンジンタイプは、EPRがパワーセッティングの主要計器になります。
一方、それ以外の多くのジェットエンジンは「N1」を使用し、ファンの回転数をパワーセッティングの主要計器になっています。
両方のエンジンタイプとも、第2のパワーセッティングは燃料流量計です。
「EPR」や「N1」がどのぐらいの数値の時、「燃料流量」がどのぐらいが適切かを頭に入れていると、主要計器に何かあった際にも燃料流量計で対処することができます。
ちなみに、N2の回転は、主にエンジンスタートの目安にだけ使われる事が多いです。
スラストセッティングをする時、主要計器(EPR or N1)を見て操作します。
エンジン出力を高める上でのリミテーションは、主要計器に初めに現れる事が多いです。
しかし、「rpm」や「温度計」が先にリミテーション値になることもあります。
どれかが使用リミテーションを超えそうになれば、スラスト調整をやめなければなりません。
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