【飛行機のエンジン】ターボチャージャーの故障2点と対処方法
ターボチャージャーは、空気を高圧力にしたり、高温になったりするので細心の注意が必要です。
何か違和感を感じたり、どのようにオペレーションをしたらいいのか分からなくなったら場合は、製造会社のマニュアルを厳守しましょう。
ターボチャージャーの故障時は、特にマニュアルに従う必要があります。
そんな中でも今回は、ターボチャージャーを使用する上でよく起こる問題2点をご紹介します。
これは参考程度なので、もし何かあった際には製造会社に従う事が絶対な事を忘れないでください。
Over-Boost Condition
1つ目は、「Over-Boost Condition」です。
スロットルを、滑らかにゆっくり動かしたのにもかかわらず、マニフォールドプレッシャーがリミテーションを超えてしまう場合です。
【その時の対処手順】:
- スムーズにスロットルを絞り、RPMやミクスチャーのセッテイングを変え、マニフォールドプレッシャーの値を限界値以下にする。
- 急激にスロットルを足すなど、考えられる全てのターボチャージャーがオーバーブーストしそうな行動を避ける。
Low Manifold Pressure
2つ目は、「Low Manifold Pressure」です。
先ほどとは逆に、マニフォールドプレッシャーが異常なほど低い状態になる事です。
考えられる原因としては、圧縮されるはずの空気がどこかで抜け出ている可能性があります。
圧力が低いので、圧力が高い時と比べて安全かと思いきや、こちらの方がより深刻な問題が発生している可能性が高いです。
【その時の対処手順】:
- エンジンをそのまま使い続けると、より深刻な問題に発展しかねないので、よっぽど墜落まで猶予がない時を除いて、「Engine Failure Procedures」に沿って、エンジンをシャットダウンする。
- エンジンを使用し続けなければいけないのであれば、エンジンはミニマムセッティングにして、なるべく早く最寄り空港に着陸する。
何よりも大切なのは、ターボチャージングシステムも含め、定期的にエンジンをメンテナンスをする事です!
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