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【航空機事故】アルマビア航空967便墜落事故

【航空機事故】アルマビア航空967便墜落事故

概要

  • 日付:2006年5月3日
  • 航空会社:アルマビア航空
  • 使用機材:A320-211(機番:EK-32009)
  • 乗員乗客:
    • 機長:G.S. Grigoryanさん。1966年生まれ。総飛行時間 5,458時間(A320:1,436時間)
    • 副操縦士:A.D. Davtyanさん。1977年生まれ。総飛行時間2,185h時間(A320:1,022時間)
    • 客室乗務員:6名
    • 乗客:105名
    • 犠牲者:113名
  • 出発地:アルメニアのズバルトノッツ国際空港 (EVN)
  • 目的地:ロシアのアドラー・ソチ国際空港 (AER)
アルマビア航空 By Gennady Misko

アルマビア航空967便は、2006年5月3日現地時刻00:47にアルメニアのズバルトノッツ国際空港 (EVN)を飛び立ちました。

出発前の準備からクルーズ飛行まで順調に進んでおり、両操縦士の体調も良好でした。

この時の懸念材料は、目的地であるソチ国際空港の天候が悪く、ランディングミニマギリギリの天候でした。

アルマビア航空967便は、上空で一度目的地の天候情報をアップデートし、着陸に必要な天候を下回っていたので、1度は出発空港に戻ろうとしました。

その時の天候は、「VISI 2,000m」「Cloud Ceiling 170m」で、このままの天候ではランディングミニマを切ってしまう状況でした。

しかし、上空で目的地の天候を再確認したところ、着陸可能な天候に回復していたので予定通りに目的空港に向け飛行を続けていました。

目的地の天候は、視界がとても悪く、雲底が100~200mの低い雲が立ち込めていました。

両操縦士が行った、アプローチブリーフィングでは、天候によるGo Aroundした際の打ち合わせも、正しく行われておりました。

アルマビア航空967便は、ATCにコンタクト後、段階的に高度を下げる許可がおり、3,600m, 1,800mと降りて行きました。

この時ソチ国際空港のRWY06に着陸予定で、その時の天候は、アプローチできるギリギリでした。

02:10頃にATCに600mまで降ろさせてもらい、グライドスロープをキャプチャーして、Landing Gearを降ろしました。

その時の天候は、「VISI 4,000m」「Cloud Base 190m」でした。

しかし、その30秒後ATCが天候のアップデートを行い、「Cloud Base 100m」になったので、アプローチをキャンセルして右旋回で600mまで上昇しろとの指示が来ました。

この時アルマビア航空967便は高度300m近くまでおりてきておりました。

キャプテンは、Autopilotを外し、手動で右上昇旋回を試みました。

しかし、機体は450mほどの高さになった頃急激にGroundspeedを落とし始め、地面に叩きつけられました。

原因

事故調査委員会が発足され、事故の解析が行われました。

「Voice Recorder」や「Flight Recorder」など様々な情報から解析すると、今回の事故はCFITの可能性が高いとされました。

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目的地の天候は、RWY06のランディングミニマ以下になっており、とても厳しい天候と夜中という時間帯で視界が悪かったのです。

そんな中、CaptainがAutopilotを外し、Manual Flightを行い始めたことで、アブノーマルな出来事が加わりました。

しかし、Captainの操作ミスでピッチが下がり、ロールも制御できなくなってしまっている中、First OfficerのMonitoringが悪く、PMの業務ができていなかったと言えるでしょう。

PM業務とは、Pilot Monitoringの略で、操縦しているパイロットがしっかりと操縦しているか確認する役目です。操縦する人のサポート役で、ATC業務を手伝ったりしてあげます。操縦に専念してしまうと、周りが見えなくなってしまったりするので、飛行機が所望のコンディションになっていなければ指摘し、必要であれば操縦を変わる役目があります。
Pitchや高度、昇降計の情報をキャプテンに伝えられていなかったのに加えて、海面衝突前にEGPWSの警報がなったにも関わらず、十分な回復操作ができませんでした。
 
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このように、操縦士のそれぞれの仕事が全うできずに引き起こされた、アルマビア航空967便の事故は、操縦士によるヒューマンエラーと位置づけられました。

まとめ

いかがだったでしょうか。

天候が悪い中での作業はとてもストレスがかかります。

また、低高度飛行をしていると、立て直す時間が限られており、とてもリスクを伴っております。

そんな中、「焦らず」「確実」に自分に与えられた仕事を全うできる力が必要であることを学びました。

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